2013年 05月 20日
「愚者が指の先端にとらわれて、月を見ないように、文字にとらわれるものは、仏の真実を知らない」『楞伽経』より 人にとって言葉は大事なものです。 言葉によって人の考えを知り、自分の考えをつくり、またそれを人に伝えることができるからです。 ブッダの教えも言葉によって伝えられました。 それを「仏語」と言い、いわゆる「お経」と呼ばれるものです。 ブッダの言葉に 「世間のうちにあっていかなる罪悪をもつくらず、一切の結び目・束縛を捨て去り、いかなることにもとらわれることなく解脱している人、このような人はまさにその故に竜(仏の尊称)と呼ばれる」『ブッダのことば スッタニパータ』より とあります。 「とらわれることなく」とは仏教においてよく使われる言葉です。 何ものにもとらわれない心、などとよく使われています。 何にもとらわれない心があるのなら、素晴らしいことですが、しかし「とらわれない」ために「とらわれてしまう」というのが現実ではないでしょうか? 何かにとらわれないために、逆に「とらわれないことにとらわれてしまう」のです。 我々は「とらわれないことにとらわれてしまう」存在なのだと認識することが大事なのではないかと私は思います。
by hechimayakushi
| 2013-05-20 01:52
| ことば
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